秘境へ行き、それも危険な旅をして、それについて本を書いて生きている知り合いが居る。
そんな彼がある取材でこう答えていた。
「生だとか死とか根源的な世界と切り離されていくと
生きることに物足りなさを感じる。
つらいけど、より深い生を感じるし、味わえるから。」
「探検は、生きるということを感じるための手段。」
すごい考え方が近くて、自分に向けられる「なんでそんなことやるの?」という多くの問いかけの答えも結局のところこれに尽きる、って思う。
これは僕が勝手に思ってるだけだが、
大学生くらいの健康な男子というものは、
普通スケールの大きな旅をすることに憧れているんじゃないだろうか?
世界一周とか、大陸縦断、横断とか、深夜特急、放浪とか、、、
でも、実人生によってそれは削り取られ、年を重ねるごとに奪われていく。
金が無い、時間が無い、遊びたい、卒業、就職、仕事、結婚、子供、、、
そしてもう若くない、と言う。
さも自分も同じであるかのように書いたが、彼とは違って、自分のやってることは中途半端だ。
人から僕が良く言われるのは
「仕事を普通にしながら、いろいろやっててすごい」
っていう言い方。
でも、それによって受ける制約でなんか小っちゃくまとまっちゃってるようなことしかできてない。
だから、少なくとも予定調和を打ち壊すような行動をしていたい、と思う。
最近、大学に入ったばかりで、自分も東京に出てきたばかりの頃、
授業中に目の前の席に座った、まだ東京に出てきたばかりっぽくて、予定が真っ白な手帳を開いていた子に付属あがりらしき同級生が「お前予定何にもなくて寂しいやつだな」と言ってたのを妙に鮮明に思い出す。
当時は、大学デビューっぽいのが調子にのっちゃってんな、と思って見てたんだけど、今こうして思い出すということは、潜在的に今の考え方が当時の自分にもあり、心に引っかかってたんだろうなあ。
その書き込まれた予定は自分の自由を狭める制約で、それによってその時間は失われ、これからも予定によって時間が失われていく。
予定ってやつの枠を広げて、他者から受ける制約と置き換えると、その中に電話ってやつも入ってきて、携帯電話を持たない自分の気持ちが説明できる気もする。
先のことを早く決めてしまうことは、人生の居心地を悪くしてしまうと思うんだけどなあ、なんてことを今はぼんやりと思う。
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