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2011年10月17日月曜日

息もできない


エンドロールを眺めながらぐったりしていた。
全編暴力シーンが占める凄まじい映画。
帰りすれ違った人で、暴力シーンに目を伏せていたら、ほとんど見るとこなくて、全く映画を見た気がしないと言ってる人もいた。
そりゃそうだ。
だから観る人を選ぶ映画だね。
でも、昨年の映画賞をかなり獲ってる衝撃作。
監督で主演の ヤン・イクチュンは、製作・監督・脚本・編集を兼ねていて、これが監督デビュー作という驚き。

(以降ネタバレあり)

まずは、いつの時代を描いているのだろうか??と思ってしまった。
とにかく、素手で殴る、ハンマーで殴る、蹴る。
凶器はハンマーか包丁。。。
そして、男は女を殴り、夫は妻を殴り、チンピラは学生を殴り、息子は父を殴り、取り立て屋は債務者を殴る。
殺伐とした暴力の連鎖は、素直に感情を表現できない主人公の荒廃。

いきなり通りがかりの女子高生(ヨニ)につばを吐きかけた主人公(サンフン)が文句をいうヨニを殴り倒すという、恐ろしく意表をついたふたりの出会い。
ヨニに治療費をせびられうろたえるサンフンの姿は、彼もまた何かに脅えながら生きていることをうかがわせる。

自殺を図った、激しく憎んでいるはずの父親に輸血した夜中、ヨナを河原に呼び出し、彼女の膝の上に頭を載せ涙を流すシーンは、言葉ではお互いの感情を口にしなくともお互いの行き場のない孤独な魂が共鳴した、胸が締め付けられるような切なさと行き場のないやるせなさを昇華させた見事なシーン。

最後の、屋台を破壊するシーン。
終わりない暴行を暗示させる。
同時に弟ヨンジャにサンフンの面影を見出し、あきらめにも似た視線を送るヨニの表情が悲しかった。

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